とうとう、メインの大根引抜きバイトが始まった。
千切り大根にする為の大根である。

2月までぶっ続けでやるらしい。これから雨が振る度に大根は巨大化し最終的には15キロ超えるモンスターに変貌を遂げたりするらしい。。
午前に、1本かわ5kg~8kgの立派な大根を2500本~3000本引抜く。
大根は少し回しながら引き抜くんだが、伸びた葉っぱが絡まり圧がかかる。更には大根の花がまとわりつき少し首元がかぶれながら、朝には朝露で濡れるからカッパ着て作業するも、汗でそれ以上にビッショリ濡れる。
無酸素運動でまくし立てられ、8時から10時の休憩までノンストップで永遠に中腰のまま引抜き作業。
足腰ガクガク腕肩パンパン。。


この、パンパンに積み上げたトラックが3台ある。
今度はトラックから積み下ろし、大根を洗う作業
大根3000本ほどを、引っこ抜いて、積み込み、積み下ろす作業をノンストップの無酸素運動近いスピードで午前にし、また同じ事を午後にする。
1日で5000~6000本の大根と格闘する事になる。
今までで、最上級にしんどかった夏場の鳶職。
これを、遥かに凌駕するのが大根抜きのバイト!
鳶職は金が良いし、ラッシュで仕事しても息抜きとスタンバイもあるから、まだ納得し言い聞かせれるポイントがあるが、大根引抜きは、日当8000円で地獄の無酸素運動。
これはもはや、ウシジマくんを連想させられたし、ドMの所業である。
俺は自分への戒めと反省の意味で続ける気だったが、拘束時間と労力による対価が割に合わなすぎでアホらしくなり、1週間は懲戒の為に頑張ってから卒業した。
あれを、3ヶ月続けていたら間違いなく、刃牙の身体になっていただろう。
そして、俺を1日で辞める、2日で辞める!とか、賭けをしていた低能な友達に、花山薫並に鍛えられた握力で大腕二頭筋をちぎってやる事は叶わなくなったが、勝手に賭けた報いで飯を奢らす事にした。
大根。
農家の方が教えてくれたんだが、収穫して競りにかけなければ何も金額は予想できない投資というより博打的な農業。
それは、過酷な農作業を営む農家達によって支えられている。
今年は、12月の白菜に至っては箱代を使えば赤字になるくらいの二束三文らしくて、白菜やブロッコリーまで頂いた。
だが、農家さんの家敷地内には作業場、蔵、ハウス、重機、トラクター数台、トラック3台、リフト、農作業機械の数々、先月買ったトラクターは800万キャッシュ。
間違いなく儲かっているのは間違いない!
雇用者と労働者、強者と弱者、奴隷商人と奴隷。そんな事を俺は考えてしまうほど、過酷な作業だったのは間違いない。
最上級レベルに過酷なバイト決定である!
8000の重みを知って、俺はこれより覚醒する!

こんな可愛い大根達も採れました

